2024年7月28日にさいたまスーパーアリーナで開催予定の「超RIZIN.3」で、元NEWSのメンバーであり、現在はソロアーティストとして活躍する手越祐也が国歌独唱を行う予定でした。しかし、直前になってこの計画が中止されることが発表されました。この決定の背景には、選手やファンからの反発、SNSでの誹謗中傷など、複数の要因が絡んでいます。本記事では、この一連の出来事の詳細とその影響について解説します。
国歌独唱の発表とその反響
手越祐也が国歌独唱を行うことが発表されたのは、7月20日に放送されたRIZINの特番内でのことでした。手越は自身のインスタグラムで、「お二人の戦いがより熱く、会場にいる方も配信で見ている方も心が燃えるような試合になるように心を込めて国歌斉唱したいと思います」と意気込みを語っていました。
しかし、この発表に対して、メインカードで対戦する朝倉未来と平本蓮の両選手から反対の声が上がりました。朝倉未来は自身のX(旧ツイッター)で「試合前の国家斉唱とかはなしにしてください リングに上がったらすぐ戦いたい」と投稿し、平本蓮も「国歌斉唱、手越だけはやめてください」と強く反対しました。
選手からの反発とSNSでの誹謗中傷
選手たちの反対意見がSNSで広まると、手越祐也に対する誹謗中傷やヘイトメッセージが相次ぎました。平本蓮は手越に直接ダイレクトメッセージを送り、「ファンなので本当に国歌斉唱をやめてください。この試合に余計な飾りは入りません」と訴えました。
このような状況を受けて、RIZINの運営事務局は手越と話し合いの場を設けました。その結果、手越は「あくまで試合や選手が主役。ボクは少しでもそれを盛り上げられればという思いで引き受けた。しかし、それが望まれていないのであれば今回の国歌独唱は辞退させてほしい」との意向を示しました。
RIZIN運営の対応と謝罪
RIZINの運営は、選手側への説明不足が原因で大きな反発を招いたことを認め、手越とそのファンに対して謝罪しました。また、手越への誹謗中傷が続く中で、彼の安全と精神的な健康を守るために国歌独唱の中止を決定しました。
運営は公式Xで「選手の一方的な発信に乗じた人たちから手越さんへ直接、誹謗中傷やヘイトメッセージがSNSで送りつけられる事態となり、多大なるご迷惑をおかけすることとなりました。本当に申し訳なく思っております」と謝罪の意を表明しました。
手越祐也のコメントと今後の展望
手越祐也は、国歌独唱の中止が決定した後も、朝倉未来と平本蓮の試合に対する期待を表明しました。「それでも朝倉未来選手と平本蓮選手の試合は、変わらず注目をしているし、二人には最高の試合をしてほしいと思っています」とポジティブなコメントを残しました。
RIZIN運営は、今回の事態を重く受け止め、今後のイベント運営においては、選手や関係者とのコミュニケーションをより一層強化することを約束しました。また、手越のファンに対しては、PPVの返金対応を行うことも発表しました。
結論
今回の手越祐也による国歌独唱中止の一連の出来事は、イベント運営におけるコミュニケーションの重要性を改めて浮き彫りにしました。選手やファンの声を尊重しつつ、関係者全員が納得できる形でのイベント運営が求められます。手越祐也の国歌独唱は実現しませんでしたが、彼の意気込みとプロフェッショナルな対応は、多くの人々に感銘を与えました。今後の彼の活動にも注目が集まることでしょう。